初芝 清


♪キーポイント♪
プロ１年目はファームでスタートしたが、その長打力を買った有藤監督は、 三塁手の西村を外野手にコンバート、三塁手として起用する。 翌年にはレギュラーに定着した。 その後伸び悩むが、中西ヘッドコーチが就任した94年に素質が開花。 自己最高の成績を記録し、名実共に千葉ロッテの顔となった。 守備にはちょっと不安があり、守備範囲も狭いが、その分小坂がカバーしてくれるので問題はなかった。 憎めないひょうきんなキャラクターは、非常に魅力的である。 また、カラオケ好きのようで、シーズンオフにテレビで歌ってる姿をも印象的であった。 2003年以降は主に代打の切り札として活躍、そして2005年にチームが31年ぶりに日本一、そしてアジア一になると共に 引退、花道をみごとに飾った。 野球解説者として第二人生を歩む。

背番号 ０→６
生年月日 １９６７年 ２月 ２６日
出身地 埼玉県富士見市
血液型 ＡＢ型
投打 右投右打内野手
経歴 二松学舎大付高−東芝府中−８８年ロッテ入団（ドラフト４位）
−０６年野球解説者
家族構成 里美夫人、隼くん、舞ちゃん、竜くん
主な記録 打点王(95年)、ベストナイン(95年)、
代打で７打席連続安打(日本記録)(03年)
ポイント 長打力、勝負強さ
応援歌 気迫の一打　もってこい　もってこい　初芝


年 球団 試合数 打席 打数 得点 安打 ２塁打 ３塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 盗塁刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺打 打率 失策
'89 ロッテ 70 220 202 21 49 18 0 7 88 24 2 2 6 1 8 3 36 4 .243 6
'90 〃 120 455 426 50 113 16 3 18 189 67 0 5 3 3 21 2 81 10 .265 13
'91 〃 87 293 264 22 67 12 5 5 104 35 2 1 5 3 17 4 47 6 .254 12
'92 〃 110 422 377 37 94 17 0 10 141 46 0 3 14 6 22 3 58 9 .249 12
'93 〃 115 449 407 46 102 25 2 12 167 43 0 2 0 3 34 5 72 11 .251 14
'94 〃 129 521 476 66 138 31 5 17 230 75 1 1 1 4 36 4 90 6 .290 8
'95 〃 123 509 458 60 138 27 5 25 250 80 1 5 0 7 36 8 86 14 .301 13
'96 〃 123 511 469 52 124 23 5 17 208 61 2 1 0 4 35 3 106 16 .264 13
'97 〃 75 260 242 22 51 9 0 7 81 35 0 0 2 2 13 1 60 15 .211 3
'98 〃 134 538 473 68 140 38 3 25 259 86 0 1 0 3 56 5 79 18 .296 13
'99 〃 123 517 457 56 119 33 1 22 220 85 1 3 0 4 54 2 77 14 .260 6
'00 〃 123 448 392 57 108 19 2 23 200 73 1 1 0 2 50 4 61 11 .276 8
'01 〃 117 441 371 50 94 23 2 16 169 61 0 0 0 8 55 7 74 16 .253 9
'02 〃 125 451 403 38 90 15 0 17 156 55 0 1 0 5 38 5 96 11 .223 12
'03 〃 63 135 125 11 39 13 1 4 66 26 1 0 0 1 9 0 17 1 .312 0
'04 〃 61 182 170 20 48 11 1 6 79 21 0 0 0 2 8 2 30 6 .282 2
'05 〃 34 56 50 2 11 2 0 1 16 6 0 0 0 1 4 1 12 0 .220 0
通算 1732 6408 5762 678 1525 332 35 232 2623 879 11 26 31 59 496 59 1082 168 .265 144


忘れられないこの試合、このシーズン
1990年 シーズンで18本塁打を放ちスタメンの座を不動のものとする。 このうちの半数以上がオリックス戦での本塁打だった(私の記憶だとね)。
1992年4/18
Ｌ１回戦<千葉マリン> 		延長11回裏２死二塁、左越えサヨナラタイムリーを放つ。 八木沢イズムが完全に溶け込み、新生マリーンズの勢いを感じさせた試合だった。 もっともその勢いはゴールデンウィークの訪れと共に消えてしまったが。
｢監督から、気楽に行け、と言われたので後は何も考えずに思い切って振った。 河本が踏ん張っていたので、なんとか勝たしてやりたかったしね｣
1994年5/22
Ｌ９回戦<千葉マリン> 		榎がプロ入り初勝利を飾ったこの試合、初芝は大活躍。 打っては５号本塁打と猛打賞、守ってはトリプルプレーを完成させた。
｢生まれて初めてだけど、その前のエラーで頭が真っ白だった｣
1995年 バレンタイン新体制のもと打撃が開花！ 堀、フランコと共に脅威のクリーンアップを構成、 打率３割を記録し、打点王も獲得した。 また、記録だけではなく、記憶に残るプレイも本当に多いシーズンだった。
1995年8/11
Ｌ18回戦<千葉マリン> 		３回までに５点差をつけられたものの、じわじわと差を詰め、最終回に３点を奪う脅威の粘りを見せ、 逆転サヨナラ勝ちを果たした。 試合を決めたのは初芝。 右翼線へサヨナラ打を放った。 粘りの試合と全員野球、そして劇的な勝利と、まさにバレンタイン体制を象徴するような試合だった。
｢外角のボール気味の球に、飛びついちゃったよ。うっちゃれるもんだね｣
1995年9/16
Bw25回戦<神戸> 		オリックスの優勝のかかったこの試合、ロッテは意地を見せつける。 ２点リードで迎えた８回裏、２死満塁のピンチを迎える。 ここで三塁頭上を破らんとする打球を、初芝が超ファインプレーでキャッチ。 ピンチを守りきり、結局このままロッテが勝利した。
1995年9/28
Ｌ26回戦<西武球場> 		最終戦の前、初芝の打率は３割少し上。 ３打数ノーヒットだと３割に届かないので、２打席でヒットが出なかったら、ベンチに下げることを提案するコーチもいた。 しかし、初芝はこの提案を硬く拒んだ。 ３打席までヒットを打てず、３割を割ってしまうが、８回ツーアウトでまわってきた第４打席、 レフトスタンドへ突き刺さるホームランで打率３割をものにした。 しかも、打点を稼いだことにより、最終的にパリーグの打点王をイチロー、田中と分け合うことになった。 堂々と誇ることのできる３割を自分の手でつかみ、さらに打点王をも獲得した瞬間であった。
1999年4/21
Ｌ２回戦<千葉マリン> 		松坂を撃沈する本塁打を放つ。 松坂へプロの洗礼を浴びせた。
｢お客さんがたくさん入ったし、燃えたよ。松坂と対戦して、こっちがワクワクしちゃって。 松坂の失投じゃないの？ ちょっと詰まったので、入るとは思わなかった。 黒木の気持ちとファンの皆さんが後押ししてくれました｣
2003年10/4
Ｌ27回戦<千葉マリン> 		帆足から逆転本塁打を放ち、代打7打席連続安打の日本記録に並ぶ。 四球を挟まない「連続打席」では新記録。
｢打っているときは、記録のことは忘れていましたよ。 逆転することしか考えていませんでいた｣
2005年 プレーオフ最終戦の８回表、１点ビハインドの場面で代打で登場、 打球はショートとサードの間に飛ぶ凡ゴロとなったが 一塁まで必死の激走、ソフトバンクの守備のミスを誘い出塁。 その後の逆転劇を生み出した。


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